ファーストロジックについて

2020.08.20

ファーストロジックが日経新聞に載りました!

2020年7月28日の日経新聞朝刊に、ファーストロジックの社名が載りました。

中堅上場企業を対象とした「自己資本比率ランキング」で、上位900社のうち24位にランクインしたからです!

でも、「自己資本比率」ってそもそもどんなものなのでしょうか?
なんとなくわかっているけどうまく説明はできない…なんて方も多いと思います。
今回は、自己資本比率の高さがどんな意味を持つのか、そしてファーストロジックがなぜランクインできたのかをお話しします。

「自己資本比率」ってなに?

会社を経営するには、たくさんのお金が必要になります。例えば、カフェを開きたいと思ったら、食材などを仕入れるお金が必要ですし、お店の場所代もかかります。それに、人を雇うとなるとお給料をだすため、人件費もかかりますよね。

そうなると、お金を集めなくてはいけません。最近だったら、クラウドファンディングでカフェにお金を出してくれる人を募り、お金を集めてもいいでしょう。人から集めず、自分の貯金から出してもいいです。それでも足りない場合は、銀行にお願いして、お金を貸してもらうこともできます。

とてもざっくりとした説明ですが、会社を経営するためにはたくさんのお金を集めて、利益を出せるよう、効果的にお金を使っていかなければなりません。そして、そのお金は「自分のお金」か、銀行などから貸してもらった「他人のお金」に大きく分かれます。企業がどんなお金を使って経営しているかは「貸借対照表」というもので確認することができます。上場している企業ならば、ホームページに公開しているはずです。

ファーストロジック 2020年7月期第3四半期決算短信より

貸借対照表」は意外とカンタン

貸借対照表は、右側に会社がお金をどう調達したかとその金額、左側に調達したお金の使い道が書いてあります。「会社の通知表」なんて言われているようです。こうした、会社の経営状況が分かるものは「財務諸表」とよばれ、貸借対照表のほかにも「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」などがあります。今回は説明を省略しますが、気になる方は調べてみてください。

では、貸借対照表を改めてみてみましょう。どれが「自分のお金」で、どれが「他人のお金」かは、実は一目瞭然なのです。

貸借対照表は、右側に「負債」と「純資産」、左側に「資産」が書いてあります。「資産」は、会社の財産です。右側の「負債」には、いずれ返す必要がある他人のお金が書いてあります。さきほど例で挙げた、銀行から借りたお金は、この負債に入ります。このような他人のお金を「他人資本」といいます。

「純資産」は自分のお金をさします。自分の貯金や、他人から出資をしてもらったお金は、誰にも返す必要がありません。このような自分のお金のことを「自己資本」といいます。他人資本と自己資本を比べて、自己資本が多い会社は、自己資本の比率が高い=自分のお金を使って運営ができている会社とイメージできます。

では、自己資本比率の計算式をみてみましょう。
純資産÷(負債+純資産)×100

計算式を確認したところで、ファーストロジックの2020年7月期第3四半期決算短信から、純資産と負債の額をチェックして、計算してみると…

純資産3,568,267÷(負債123,440+純資産3,568,267)×100=96.7%

ファーストロジックの自己資本比率は96.7%と計算できました。100%にほぼ近い数字ですね。つまり、ほぼ自分のお金で会社を運営していることが分かります。次に、この数字がいいのか悪いのかを解説していきます。

「自己資本比率」の目安は?

一般的に、自己資本比率は50%以上になると「優良」と考えられます。 業種によって大きく異なりますが、平均値は中小企業では10~30%といわれています。 あまりに自己資本比率が低いと、社会や経済情勢の変化によって資金繰りが苦しくなってしまい、最悪の場合は経営破綻に追い込まれてしまう可能性もあります。

ただし、一概に「自己資本比率が低いことが悪い」とも言い切れません。もういちどカフェの経営で例えてみましょう。カフェの売り上げが好調で、「もっと美味しいコーヒーが飲めるように、いい機械を買おう」「もっと店舗を増やそう」と考えて、銀行から借り入れをしている場合、これは将来に投資をしていると言えます。だから、自己資本比率が低い企業は、「将来にむけて積極的に投資をする企業」かもしれません。

「じゃあ、自己資本比率が約97%のファーストロジックは投資をしない企業なの?」と思われるかもしれません。この答えは、「借り入れをしていないだけで投資は積極的に行っている」です。

ファーストロジックが投資していること

一番わかりやすいものだと、働く環境への投資です。

ファーストロジックは、2018年3月にオープンした「東京ミッドタウン日比谷」の33階にオフィスを構えています。ファーストロジックの初代オフィスは、社長の自宅アパートから始まりました。これまで、実に7回も移転をしており、どんどんと良いオフィス環境に変わってきています。

筆者入社当時(2013年)オフィスで行ったイベントの様子

これは、一流の人材になるには、まず一流の環境に身を置かなければならないという考えのもと、良い立地の、良いオフィスを選んでいます。(ブログ筆者は2013年ごろから働いていますが、入社当時の雑居ビル時代と今では、同じビルで働いている人のレベルや身なりの違いを強く感じています)

現在(2020年)のオフィス

あとは、CSR活動(企業の社会的責任)の一環として、日本将棋連盟が主催する学生向けの将棋大会の協賛活動や、東京工業大学地球生命研究所と一緒に、日本初の宇宙生物学に特化した寄附プログラムを立ち上げたりもしています。「なんでファーストロジックが将棋や宇宙生物学に投資するの?」と疑問に思った方は、ぜひオフィスにいらしたとき、社員に質問をしてみてください! これにも、ちゃんと理由があります。

このような感じで、借り入れがないだけで、投資はあらゆる方面に積極的に行っています。ちなみに、ファーストロジックは創業して約16年ですが、ずっと借り入れをせず、無借金経営です。どうして借り入れをしないのか、次の段落で説明します。

どんな経済危機にも耐えられる会社に

ファーストロジックがここまで借り入れをせず、自己資本比率が高いのには大きな理由があります。それはどんな経済ショックが訪れようと、社員が安心して仕事に集中できるようにするためです。

だいたい10年に1度は、大きな経済危機が来ると言われています。実際、2008年にリーマンショックがあり、そして2020年は新型コロナウイルスによる大きな経済危機が訪れました。

2008年のリーマンショック時、多くの企業で経営状況が悪化し、大規模なリストラが相次ぎました。皆さんが知っているような大手企業でも、その当時は自分の会社を守るために精一杯になっていました。そんな企業で働く社員は「この先どうなるのだろう」と将来への不安がよぎったと思います。しかし、弊社は2008年、当時創業3年目というタイミングでしたが、採用活動や新機能の開発を積極的にし続けていました。

そして今は皆さんご承知の通り、コロナショックで多くの企業が大幅な減収減益となったとニュースなどで連日報道されています。このまま経済が冷え込むと、多くの業界で、リーマンショック時のようなリストラや、倒産する企業も増えていくでしょう。こういったときにも、社員が安心して積極的に仕事ができるよう、ファーストロジックでは借り入れをせず、自分のお金で会社運営を行うことで、経済危機などの影響を受けにくくしているのです。

そんな、言葉にしてしまえば当たり前のことを大切にし続けた結果、自己資本比率が高い会社として、日経新聞のランキングに載ることができました。安定した経営状態だからこそ、会社の雰囲気も良く、社員は「楽待」をもっといいサービスにしようと、日々切磋琢磨しています。

会社に訪れた際は、どんな雰囲気で、どんな風に社員が働いているのか、ぜひチェックしてみてください!