ファーストロジックについて

2024.04.19

「マイナス金利解除はファーストロジックの業績に影響しますか?」

当社では現在2026年新卒入社者向けのインターンシップを開催しています。その中で多くの応募者の方とお話しするのですが、今回のブログでは最近よくいただく「マイナス金利解除は、ファーストロジックの業績に影響しますか?」という質問についてお答えします!

PHOTO:FUTO/PIXTA(ピクスタ)

「マイナス金利の解除って?」

マイナス金利政策とは、ざっくり説明をすると「世の中にお金を回す」ための施策です。

我々が銀行にお金を預けるように、銀行は日本銀行(日銀)というところにお金を預けます。通常はお金を預けると預金金利をかけた利息が貰えるのですが、日本銀行が打ち出した「マイナス金利」では、預金に対しマイナス0.1%という手数料を課すことで、お金を預けると逆に支払が発生する(お金を失う)という仕組みになっています。

すると、金融機関は日本銀行にお金を預けず、民間にお金を貸したり投資したりしてお金を運用します。こうして銀行の行動を刺激することで、景気を良くすることを狙った政策が「マイナス金利政策」です。

当時の経済への先行き不安からこのような政策が2016年1月に始まり、そして2024年3月19日にマイナス金利解除が発表されました。これは大きな経済の動きとして、各メディアで連日大きく報道されており、当社でも取材をして動画や記事を公開しています。

マイナス金利解除はどのような影響があるの?

ここから本題である、マイナス金利解除の影響についてお話しします。

まず前提としてお話しするのは、マイナス金利下では、当社が運営するサイト「楽待」で取り扱う「不動産投資」には大きくプラスに働きました。不動産を購入するには、銀行からお金を借りて購入する方が多いのですが、マイナス金利下では銀行は貸し出しを強化したいため、融資にかかる金利が以前よりも低くなったためです。

金利が低ければ、銀行への返済金額が少なくなるため、不動産を買いたい人にとってはチャンスになります。そのため、マイナス金利を追い風に不動産業界は盛り上がり、不動産価格はずっと上昇傾向にありました。当社では投資用不動産の市場動向を集計して公表していますが、グラフで見ると一目瞭然です。

ファーストロジック公表の「2024年1~3月 投資用不動産の市場動向レポート」より区分マンションの価格と利回りの集計のグラフを抜粋

「じゃあマイナス金利が解除されたらファーストロジックもやばいのでは?」と思う方もいるかもしれません。金利が下がって不動産価格が上がったように、金利が上がれば不動産価格は下がるというのが定説です。お金を貸し出す際の金利が高くなり、不動産を買いたい方が減るためです。

でも当社としては「問題ない」と考えています。その理由は当社のビジネスモデルにあります。

当社が運営する不動産投資プラットフォーム「楽待」の売上は、不動産会社からの広告収入がメインです。「楽待」サイトに広告を掲載する掲載料をいただいています。不動産会社さんが当社を利用する最大の目的は、「物件を買う顧客を探す」ためです。不動産価格が高騰していた中では、高額な物件でも購入できる顧客に出会うために楽待を使っていただく会社様が多かったです。

では不動産価格が下落し、融資の条件が以前よりも厳しくなったらどうなるのか?と考えると、「その状況でも物件を買う顧客を探す」という不動産会社様が増えるのではと思います。

環境の変化は新しいビジネスチャンス

世界的な金融危機が発生した2008年のリーマン・ショック時では、多くの会社が業績不振に陥り、大規模なリストラなどが行なわれたといいます。しかし、徹底的なコスト削減がされていく中、当時は逆に「楽待のサービスを利用したい」という問い合わせが増えました。

というのも、それまで法人を相手に不動産の売買を行なっていた不動産会社が、これまでの顧客では物件が売れなくなってしまったため、「これからは個人向けに不動産の売買を行ないたい」と問い合わせをしてきたのです。このように、状況が変わることで、新しいニーズがまた生まれ、当社のサービスを利用する顧客が現れると過去の経験から考えています。

こうした世の中の流れを捉えてきたことで、当社は2005年に創業して以来、2008年のリーマンショック時も売上を伸ばし、2020年の新型コロナウイルス感染拡大においても主力のサービスで売上を伸ばし、その後も過去最高の業績を更新してきました。

インターネットでの物件探しが主流になる中で、サイトの利用者数や物件数において業界トップの当社を使わない選択肢はないという状況になっています。

また、公益財団法人東日本不動産流通機構が2024年1月に公表した「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」によると、不動産価格が上昇傾向にある中、不動産の成約件数は横ばいか減少をしていると分かります。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」 から成約動向(ベクトル表)

ここから、不動産価格が高くなりすぎると取引は鈍り、不動産価格が低くなれば取引は増えるとも考えられますよね。もちろん、実際にはどうなっていくのか誰にも分かりませんが、現在は「マイナス金利解除は当社の業績に大きな影響はない」と考えています。

さまざまな外部環境の変化がある中で、当社がどのように成長してきたのか気になった方は、会社説明会や面接でぜひ気軽にご質問ください! 興味をもっていただいた方はぜひエントリーをお願いします。

>新卒採用<
>中途採用<